様々な環境等

目次

数式は次回

見出し

タイトル

プリアンブルに

\title{タイトルを入力}
\date{日付を入力}
\author{著者を入力}
そして、\begin{document}の後ろに
\begin{document}
\maketitle
を置く。 そうすると、日付と著者が入ったタイトルが出力される。
また、タイトルだけで1ページ使いたい場合は、
\begin{document}
\maketitle
\newpage
とすればよい。

要するに、タイトル付きの文書を作成したい場合は、

\documentclass{jarticle}
\title{タイトル}
\date{日付}
\author{著者}
\begin{document}
\maketitle
    本文
\end{document}
とすればよい。

大見出し

本文中、一番大きな見出しは

\section{ここに見出しを入力}
で指定する。実験レポで多用する。

小見出し

本文中、一番大きな見出しは

\subsection{ここに見出しを入力}
で指定する。これも実験レポで多用する。
安直に sub をひとつ付ければよいだけである。

超小見出し?

本文中、一番大きな見出しは

\subsubsection{ここに見出しを入力}
で指定する。まあこれも実験レポで多用する(かも)。
安直に sub をふたつ付ければよいだけである。

コラム

セクション等には自動で番号が振られるが、時には番号なんていらねぇって時もあるだろう。そんな時は

\section*{ここに見出しを入力}

の様に、{} の直前に "*" を置けばよい。

float 環境

急に聞きなれない単語が飛び出してきてウワッってなった?まあ狙い通りなんだけど(笑) そんなわけで float環境とはなんぞやっていうのを説明させてもらおう。

float環境 = (figure + table) 環境

ですね、はい。
思ったより簡単だった?それとも分からない単語が増えただけ?笑

まあ察しついてるかもしれないけど figure, table環境 ってなんだよ?ってことで一応解説。

figure環境は図形を挿入するときに使う環境(コマンド)のこと。 table環境も同じで、表を挿入するときに使う環境のこと。

環境

上でも軽く触れたが、表を挿入するときは table環境を使用する。
使い方は簡単♪ begin と end で囲んだ範囲に table環境が適応される。それだけ。

要するに、

\begin{table}
    表の要素
\end{table}
と書けば良いのだ。

要素

table環境が想定されているものとする。
表を作るコマンドは以下の通り。

\begin{tabular}{#1}
    #2
\end{tabular}

#1

#1ではセルの"列数"と"水平位置"の指定を行う。
例えば、中央揃え3列の場合、#1は cccとなる(center)。
左揃え4列の場合、#1は llll(left)、
右揃え5列の場合はrrrrr(right)とすればよい。

#2

#2ではセルの中身の挿入を行う。
#1 : ccccとして具体例を見てみよう。

\begin{tabular}{|cccc|}
    \hline
    採取量 & 透過率 & 吸光度 & 資料の濃度 \\
    \hline
    0 & 100 & 0 & 0.0 \\
    \hline
    2 & 76.900 & 0.117 & 0.8 \\
    \hline
    4 & 59.800 & 0.223 & 1.6 \\
    \hline
    6 & 47.067 & 0.327 & 2.4 \\
    \hline
    8 & 37.967 & 0.42 & 3.2 \\
    \hline
    10 & 30.900 & 0.51 & 4.0 \\
    \hline
\end{tabular}
採取量 透過率 吸光度 資料の濃度
0 100 0 0.0
2 76.900 0.117 0.8
4 59.800 0.223 1.6
6 47.067 0.327 2.4
8 37.967 0.42 3.2
10 30.900 0.51 4.0

おわかりいただけただろうか。
&がセルの切れ目、$\verb|\\|$ が改行(行の終わり)を表す。また、\hline(horizontal line)で横線が引ける。

セル結合

セル結合したくなったらまず何も考えずに

\usepackage{multirow}

をプリアンブルに追加する。

横向きの結合

結合したいセルの最左のセルに

\multicolumn{またがる列数}{列指定}{中身}

というコマンドを入力する。
ここでいう列指定とは、[l,c,r]いずれかのこと。

例えば

\begin{table}[H]
    \caption{実験1}
    \begin{tabular}{|ccccc|}
        \hline
        & \multicolumn{2}{c}{Na,$λ_1$} & \multicolumn{2}{c}{Na,$λ_2$}  \\
        & 一次 & 二次 & 一次 & 二次 \\
        \hline
        $θ_L$ & 143$^\circle$25’ & 168$^\circle$13’ & 143$^\circle$24’ & 168$^\circle$9’  \\
        \hline
        $θ_R$ & 101$^\circle$57’ & 78$^\circle$7' & 101$^\circle$56’ & 78$^\circle$4’  \\
        \hline
        $θ_L-θ_R$ & 41$^\circle$28’ & 90$^\circle$6’ & 41$^\circle$28’ & 90$^\circle$5’  \\
        \hline
        $θ_e$ & 21$^\circle$14’ & 45$^\circle$3’ & 20$^\circle$44’ & 45$^\circle$2.5’ \\
        \hline
        $θ_L+θ_R$ & 145$^\circle$22’ & 146$^\circle$20’ & 245$^\circle$20’ & 246$^\circle$13’ \\
        \hline
    \end{tabular}
\end{table}
Na,$λ_1$ Na,$λ_2$
一次 二次 一次 二次
$\theta_L$143°25’168°13’143°24’168°9’
$\theta_R$101°57’78°7'101°56’78°4’
$\theta_L-\theta_R$41°28’90°6’41°28’90°5’
$\theta_e$21°14’45°3’20°44’45°2.5’
$\theta_L+\theta_R$145°22’146°20’245°20’246°13’

の様になる。

縦向きの結合
\multirow{またがる列数}{*}{中身}

環境

表を挿入するときは figure環境を使用する。
使い方は簡単♪ begin と end で囲んだ範囲に figure環境が適応される。それだけ。

要するに、

\begin{figure}
    図の挿入
\end{figure}

と書けば良いのだ。

要素

図を挿入するコマンドは以下の通り。

\begin{figure}
    \centering %図を中央に寄せる(無くても良い)
    \includegraphics[オプション]{ファイル名}
\end{figure}

オプションの一例

オプション例
オプション 概要 使用例
height 画像の高さを指定 [height=5cm] : 画像の高さ5cm
width 画像の幅を指定 [width=30mm] : 画像の幅30mm
scale 画像の拡大縮小 [scale=0.6] : オリジナル・サイズの0.6倍
angle 画像の角度を指定 [angle=90] : 画像を90°回転

カンマで複数個つなげることで同時使用ができる。

例 : 画像の横幅5cm、180°回転

\includegraphics[width=5cm,angle=180]{imagefile.jpg}
注意

\includegraphics を使用するには、プリアンブルに

\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}

を追加する必要がある。

図形に対する大抵のエラーはこれを見直せば解決することが多い。

表題・図題

表題・図題は次のコマンドを使って指定する。

\caption{題名を入力}

このコマンドを、表の場合tabularの上下、図の場合\includegraphicsの上下に置くことで、図表の上下に題名を設置することができる。

箇条書き

$\mathrm{LaTeX}$の箇条書きは非常に便利!すごく使いやすく、重宝する。

ふつうの箇条書き

普通の箇条書きは、 itemize というコマンドを使う。 各項目の先頭には \item を置く。

\begin{itemize}
    \item 其の壱
    \item 其の弐
    \item 其の弎
\end{itemize}

出力

数字付き箇条書き

箇条書きにおける各項目の先頭を数字にしたいときは、上の itemizeenumerate にすればよいだけ。

\begin{enumerate}
    \item 其の壱
    \item 其の弐
    \item 其の弎
\end{enumerate}

出力

  1. 其の壱
  2. 其の弐
  3. 其の弎

好きな文字で箇条書き

文頭に、数字でも"・"でもなく、好きな文字を置いてリストにしたい!という時も、優秀な$\mathrm{\LaTeX}$は対応してるのだ。

\itme[好きな文字]とすると、"・"が入力した任意の文字になる。

\begin{enumerate}
    \item[其の壱] 箇条書きの作り方
    \item[其の弐] 便利な箇条書き
    \item[其の弎] 箇条書きの応用
\end{enumerate}

出力

其の壱 箇条書きの作り方
其の弐 便利な箇条書き
其の弎 箇条書きの応用

応用編 其の壱

箇条書きをただの数字付きじゃなく、括弧もつけたい!と思った君!残念ながら対応してなんですよ…
じゃあ泣き寝入りするしかないのか?と思えばそうではなく、自分で新たに定義出来るのだ。
まあ、難しいことは置いといて方法を見てみよう。

実はそれほど難しくもなく、\begin{enumerate} を置いて、直下に\renewcommand{\labelenumi}{(\arabic{enumi})}を置くだけ。

\begin{enumerate}
\renewcommand{\labelenumi}{(\arabic{enumi})}
    \item 其の壱
    \item 其の弐
    \item 其の弎
\end{enumerate}

出力

(1) 其の壱
(2) 其の弐
(3) 其の弎

今回は、数字に()を付けたが、最後の中括弧内を弄ることで他の形式にもできる。

例えば、{\arabic{enumi})} とすると、
1) 其の壱
2) 其の弐
$\vdots$
となる。

以上! Enjoy !