余白は、
のコマンドで調整出来る。
オプション例としては、
float環境内に図を置くとき、$\mathrm{\LaTeX}$ の仕様で勝手に位置がずれることがある。そんな時は、float環境を作るコマンドと一緒にオプションとして[H]
を使えば良い。それだけで固定される。
ただし、このオプションはデフォルト仕様ではないため、次のパッケージを追加する必要がある。
使用例
$\mathrm{\LaTeX}$を使ってるといつの日か、図を横にふたつ以上並べたい!ってことが多分出てくる。そんな時の為のコマンド : minipage
が用意されている。使い方は以下の通り。
オプションは必要に応じて変更可能。また、例は二枚の場合だが、三枚以上でも同様に行える。
応用編 其の壱の続き
ここで紹介するのは、箇条書きの簡単な作り方。 ただし、括弧付きや好きな文字での箇条書きは使えないので注意!
まずパッケージに
を追加する。 [at]
は忘れがちなので注意。
箇条書き部分には、
のように書く。そうすると、
のように出力される。
これを使うとめちゃめちゃ時短出来るから、超オススメ!
下の二つを追加することで、$\mathrm{\LaTeX}$ の使い道が大幅に広がる。
例えば、以下のようなコマンドが使えるようになる。
$\leqq$ | \leqq |
$\geqq$ | \geqq |
$\subseteqq$ | \subseteqq |
$\supseteqq$ | \supseteqq |
$\liminf$ | \liminf |
$\limsup$ | \limsup |
$\varliminf$ | \varliminf |
$\varlimsup$ | \varlimsup |
$\iint$ | \iint |
$\iiint$ | \iiint |
$\idotsint$ | \idotsint |
$\mathbb{R}^n$ | \mathbb{R}^n |
$\mathbb{A}^n$ | \mathbb{A}^n |
$\mathbb{B}_i$ | \mathbb{B}_i |
パッケージの追加
物理で使うような数式(微分記号等)の入力が楽になる、便利なパッケージ。例えば、数式内で()の大きさを自動調整してくれたり、微分記号が勝手にローマン体(立体)にしてくれる。
() | \pqty{} |
丸括弧 |
[] | \bqty{} |
各括弧 |
|| | \vqty{} |
絶対値括弧 |
{} | \Bqty{} |
中括弧 |
$a$ | \vb{a} |
太字ベクトル |
$\theta$ | \vb*{\theta} |
太字ベクトル(ギリシャ文字対応) |
$\vec{a}$ | \va{a} |
ベクトル表記(上矢印) |
$\vec{\theta}$ | \va*{\theta} |
ベクトル表記(上矢印、ギリシャ文字対応) |
∇ | \grad |
ナブラ記号 |
∇$\Psi$ | \grad{\Psi} |
ナブラ記号+文字 |
$\exp()$ | \exp() |
自然対数の底の指数乗 |
$\log()$ | \log() |
対数 |
$\ln()$ | \ln() |
自然対数 |
$\det()$ | \det() |
det |
$\Re{z}$ | \Re{z} |
Re |
$\Im{z}$ | \Im{z} |
Im |
$\mathrm{d}$ | \dd |
微分記号 |
$\mathrm{d}x$ | \dd x |
d$x$ |
$\mathrm{d}^3x$ | \dd[3]{x} |
$x$の三階微分 |
$\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}x}$ | \dv{x} |
$x$の微分 |
$\frac{\mathrm{d}f}{\mathrm{d}x}$ | \dv{f}{x} |
$f$を$x$で微分 |
$\frac{\mathrm{d}^nf}{\mathrm{d}x^n}$ | \dv[n]{f}{x} |
$f$を$x$でn階微分 |
$\mathrm{d}f/\mathrm{d}x$ | \dv*{f}{x} |
$f$を$x$で微分 |
$\frac{\partial}{\partial x}$ | \pdv{x} |
$x$の微分 |
$\frac{\partial f}{\partial x}$ | \pdv{f}{x} |
$f$を$x$で微分 |
$\frac{\partial^n f}{\partial x^n}$ | \pdv[n]{f}{x} |
$f$を$x$でn階微分 |
$\frac{\partial^2 f}{\partial x\partial y}$ | \pdv{f}{x}{y} |
$f$を$x$と$y$で微分 |
$\partial f/\partial x$ | \pdv*{f}{x} |
$f$を$x$で微分 |
出力 | 入力 | 出力 | 入力 |
$\sin(x)$ | \sin(x) |
$\sinh(x)$ | \sinh(x) |
$\arcsin(x)$ | \arcsin(x) |
$\mathrm{asin}(x)$ | \asin(x) |
$\cos(x)$ | \cos(x) |
$\cosh(x)$ | \csoh(x) |
$\arccos(x)$ | \arccos(x) |
$\mathrm{acos}(x)$ | \acos(x) |
$\tan(x)$ | \tan(x) |
$\tanh(x)$ | \tanh(x) |
$\arctan(x)$ | \arctan(x) |
$\mathrm{atan}(x)$ | \atan(x) |
$\csc(x)$ | \csc(x) |
$\mathrm{csch}(x)$ | \csch(x) |
$\mathrm{arccsc}(x)$ | \arccsc(x) |
$\mathrm{acsc}(x)$ | \acsc(x) |
$\sec(x)$ | \sec(x) |
$\mathrm{sech}(x)$ | \sech(x) |
$\mathrm{arcsec}(x)$ | \arcsec(x) |
$\mathrm{asec}(x)$ | \asec(x) |
$\cot(x)$ | \cot(x) |
$\coth(x)$ | \coth(x) |
$\mathrm{arccot}(x)$ | \arccot(x) |
$\mathrm{acot}(x)$ | \acot(x) |
詳しくはここ(外部リンク)にあります
場合分けをする場合、cases環境を使用。cases環境はamsmathパッケージに内包されている。
casesは\begin,end
を用いて環境を指定する。改行は\\
で指定する。
例
出力
\begin{cases} case1 \\ case2 \end{cases}ごく稀にローマ数字を出力したくなる。検索すると、多くのサイトでローマ数字は出力不可と書いてあるが、それは間違いである。ローマ数字は、以下のパッケージを利用するだけで簡単に出力が可能である。
ローマ数字を使用したい時は、次のコマンドを入力すれば良い。
ここで、ajRoman
のR
を小文字にすると、小文字のローマ数字が出力される。
文字を太字にしたい。そんな願望を叶えるのがこのパッケージだ。
文中で、\bm{太字にしたい文字}
とすれば、{}内が太字になる。
文章の二段組をしたくなる時がたまにある。そんな時はパッケージ
を追加して、二段組にしたい部分を
と囲むと、囲んだ範囲が無事二段組となる。ここで注意しなければならないのは、パッケージでは multicol
だが、コマンドは multicols
だということ。
ここに至るまで散々と断りなしに使用してきたが、"%" を用いるとコメントアウトすることが出来る。 コメントアウトとは、一切出力されない自分用のメモのようなものである。コメントとして、出力からアウト(外す)という意味。
超便利なので、有効に活用してね。ページの最後に見直す内容とかメモしておくと良いよ。
脚注を付けたい単語・文に、以下のコマンドを付けると脚注を追加できる。
番号は省略可能で、省略すると連番となる。
入力内容をそのまま出力したいときは、verbatim
> というコマンドを使う。
例
出力
ここに書いた文は 空白、改行も含めて 普段コードとして認識される文字も そのまま出力することが出来る。 もちろんコメントアウトも無効。 \ ! < > { } なんかもそのまま出力
実は文中でも同じようなことが可能なコマンドも存在する。\verb|ココ|
に入力した文字はそのまま出力される。ただし、| は例外で、\verb+|+
と入力しなくてはならない。
著者が普段自分用に使ってるテンプレ。多分説明したもの以外は不使用。